2017年11月 第1週
細胞の形態、画像からどんな情報が読み取れそうか察する力が欲しいので論文を読めるだけ読むことにした。しばらくはgoogle scholarのアラートを登録しておくこととし、興味のある検索文字列を探していく。
メモ
- CDチャート CD抗体分類 | サイトメトリードットコム: マーカーが発現している細胞の系統が見やすい
- 高速で論文がバリバリ読める落合先生のフォーマットがいい感じだったのでメモ - 書架とラフレンツェ
- どんなもの?
- 先行研究と比べてどこがすごい?
- 技術や手法のキモはどこ?
- どうやって有効だと検証した?
- 議論はある?
- 次に読むべき論文は?
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読み物
intitle:"3d tissue"
- UV-assisted 3D bioprinting of nano-reinforced hybrid cardiac patch for myocardial tissue engineering
- コラーゲンとメタクリル酸を混ぜてUVで結合させる。その上にカーボンナノチューブとアルギニン酸ナトリウムを乗せて、さらに塩化カルシウム溶液に浸してメッシュ上の培地を作る。冠動脈内皮細胞はこの間で培養する。(上左、右)
- コラーゲンだけだと柔らかすぎるのでカーボンナノチューブを使った。電気的な性質も内皮細胞に近づけたい。
- インピーダンスや細胞の生着度も測定しているが...?
- 内皮細胞は収縮するのか???
- カーボンナノチューブ(-)よりも(+)で培養した細胞の方が細長いように見える
- 死細胞と生細胞の区別もする方法がある: 生細胞・死細胞同時染色キット|タカラバイオ株式会社
- 細胞の区別は難しそう(下)
- Ex vivo replication of phenotypic functions of osteocytes through biomimetic 3D bone tissue construction
- 骨片から細胞を取り出して培養するとprimary osteocyte(骨細胞?)が骨芽細胞に脱分化してしまったり、FGF23、SOST(休止状態を保つのに必要らしい)の発現がなくなってしまうことが問題だった。ポリスチレンを使った先行研究もあったが細胞塊が生じてしまっていた。20-25umのマイクロビーズを用いると細胞間を一定の距離に保つことができ、結果としてFGF23、SOSTの発現も見られた(RT-PCR)。また骨細胞は細長い形をしていて、骨芽細胞は丸っぽい形をしているが、マイクロビーズ塊の端では丸い細胞、中では細長い細胞が見られた。またALPの発現も端で見られた。
- 細長いか丸いかを見ている。大きさや核の形はどうか
- one-way ANOVA、Tukey's multiple comparison、Student t test
(tumor (dissemination OR microenvironment)) OR inflammation
- Dielectric imaging for differentiation between cancer and inflammation in vivo
- FDG-PETは炎症と腫瘍の区別が付かない。MRIやCTに比べてEIT(electrical impedance tomography)は精度が低い。キャパシタンスと周波数の関係が炎症と腫瘍で異なることを利用して区別が出来た。また、10x10ピンを正方形に並べたプローブを使うことでリアルタイムに測定可能だった。
- 10x10のピンがあるプローブでキャパシタンス測定して得た画像が滑らかすぎる→どうやら隣同士だけでなくて離れたピンの間の情報も使うらしい
- 壊死があるとキャパシタンスが低くなり、細胞成分が多いと高い
- 周波数が高いほどキャパシタンスが低くなる。この関係は体温でもそれほど変わらなかった
- 細胞の形レベルの情報ではないが外部から腫瘍と炎症の区別が出来るのは面白い
- In Vivo Imaging of Glutamine Metabolism to the Oncometabolite 2-Hydroxyglutarate in IDH1/2 Mutant Tumors
- Warburg効果は腫瘍細胞がミトコンドリアの酸化的リン酸化よりも,解糖系でATPを産生する現象であり、グルタミン中毒は癌細胞の特徴として重要視されている。糖代謝の亢進を利用した可視化の方法としてはFDG-PETがある。2-HGはガン代謝産物として知られていてIDH遺伝子の変異の結果として蓄積する。筆者らはHP-MRI(high-polarized MRI)を用いて生体内の2-HG蓄積においてグルタミンが主な炭素源であることを証明した。具体的には、13Cを含むグルタミンをポリグルタミンにすることでMRIで高信号を出すようになるとのこと、2-HGとグルタミンで信号域が異なることを利用した。IDHの阻害剤の利用で2-HGが減少することも示した。IDH2の変異体は、IDH1の変異体と比べてグルタミンなしの環境でも2-HGの蓄積が見られたこともあり、解糖系以外の経路も存在すると考えられた。
- 上の図は細胞内での結果。m+0は12Cだけ、m+5は13Cだけの分子を表す。m+5だけでなく、m+3なども観測されることから、TCAサイクル以外からの炭素の流入があることが示唆される。
- これは調べるのが大変そうな大作やな...細切れにして発表できそう...
- 代謝経路に蛍光蛋白の合成とかを組み込むと解釈が難しくなりそう
- In vivo imaging of lung inflammation with neutrophil-specific 68Ga nano-radiotracer
- FPR-1(ホルミルペプチド受容体)が好中球にはあり、cFLFLFというペプチドはFPR-1のリガンドとして働くことが分かっている(Kd=2nM)。疎水性で使いにくい。筆者らは68GaCl3をクエン酸とFeCl3を混ぜてコロイド状にし、その表面のクエン酸にcFLFLFを結合させたものを用意した。実験はApoE-/-(動脈硬化のモデルらしい)を用いて肺への移行を確かめている。(最後まで読まず)
- コロイドの大きさは電子顕微鏡で測る方法と、散乱光を利用して周囲を取り囲む水分子まで含めて測定する方法がある。
- ζポテンシャルというものがあり、粒子間の斥力の大きさを評価できるらしい。
- アイソトープは目標まで届ける方法を開発すれば論文が生えるっぽい(?)
- 出てくる画像はPET-CTになる